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日本百貨店の店長たちが商品開発にチャレンジしてみたらどうなるんだろうプロジェクト日記

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日本百貨店の店長たちの、店長たちによる、店舗オリジナルのPB開発プロジェクト。その名も『日本百貨店の店長たちが商品開発にチャレンジしてみたらどうなるんだろうプロジェクト』!作り手さんと二人三脚で、お客様が“真に求める”商品を開発しよう!手探りの中、奮闘する店長たちの日々をお伝えするため、私ミノシマが筆をとり、日記という形でしたためていきます。

7月8日『どうする?どうなる??』

しょくひんかんのPB商品についてカリコミさんから資料が送られてきましたので、本日はそちらに目を通しております。

どれどれ…

要約するとこんな感じ。

1.今回は卓上のりのような、ボトルタイプで販売する海苔のおつまみをイメージしている。
2.手に取りやすい価格帯を考えていたけど、製造コストや利益率を計算するとどうしても1個あたりの原価が高くなってしまう。
3.という事で、販売価格が高くてもなんだか食べたくなる「高級感のある味」を目指す。

具体的には
「トリュフ味」
「ウニ味」
「山椒味」
の3案が候補に挙がっています。

なんだか面白そうじゃないの!

というわけで、翌日の邦美丸さんとのミーティングではこの3案をもとに打ち合わせを行いました。

しょくひんかんメンバーの第一希望はトリュフ味。
幸いなことにお取引先さんから「トリュフ塩」を作っている事業者さんをご紹介頂けそうなので、これは案外スムーズにいけるかも!

と思ったのもの束の間、ここで一つ問題が発生します。

ネックになったのは製造ロット(一回の製造数)。
邦美丸さんでは味付のり等の加工は別の業者さんに委託しているのですが、富永さん曰く、今回はこの製造ロットが膨大になってしまうかもしれないというのです。

ちょっと専門的な話になりますが、一般的に食料加工品の製造工程ではアレルギーとか異物混入対策の関係で、一度に色々な味の商品を作る事ができません
例えば、塩味を作ったら製造機を分解して洗浄して、醤油味を作ったらまた分解して洗浄して、味噌味を作ったらまた分解して…といった具合で、ベースは同じものでも味を変えるだけでかなりの手間がかかるのです。

イメージ

それ故に、加工業者さんでは一般的に味ごとに製造スケジュールを管理しているのですが、今回のように普段手掛けていないイレギュラーな味を作るとなると、例えばその為だけに1日スケジュールを空けて一気に製造する、といった調整が必要になるという事なんですね。

当然、製造ロットが大きくとも販売する数が多ければ問題はありません。
しかし計画している販売数との差があまりにも大きい場合、在庫を抱えて賞味期限が切れてしまうという最悪の事態も考えられます。
今回は『高級感のある海苔』を目指していますので、売り方や商品コンセプト含め慎重に検討する必要がありそうです。

取り急ぎ、富永さんがより少ないロットで製造可能な業者さんを探して下さる事になりましたが、正直これはピンチです。
トガワ店長&カリコミさん、どうする?!

7月14日『試作品チェック』

おみや店で開発中の米粉スイーツ。
ついに山燕庵さんの米粉を使用した試作品の第一弾が届きましたので、試食検討会を行っております。

と、話を進める前にまずはみなさまにご報告があります。

キウチ店長があれだけ推していた『カヌレ』ですが、今回開発候補から外すこととなりました!ズコー!!
話し合っていくうちに「カヌレじゃなくね?」となった結果でして…期待してくださったみなさま、なんだかすいません。

という事で、この日工房しま田さんから届いたのは前回のミーティングで候補に挙がったレモンクッキーとレモンタルト。

食感やサイズ、フレーバーなど事前にご相談していた要望をもとに、島田さんに試作して頂きました。

ちなみにお伝えしていた内容はコチラ。

①レモンタルト(輪切り):レモンの輪切りでインパクトのある見た目
②レモンタルト(ピール):レモンのピールを入れた食感
③レモンタルト(果汁):生地にも果汁がたっぷり
④レモンタルト(大):ずっしりボリューミーな生地と食べ応え
⑤レモンクッキー(かわいい):かわいい形の型で作った生地。パッケージもかわいく
⑥レモンクッキー(ザクザク):食べ応え充分なボリューム感のあるクッキー
⑦レモンクッキー(しっとり):しっとりほろほろな生地
⑧果物系クッキー:色んなフルーツの果汁や果肉を使った生地

いや要望多いな!
島田さん、本当にありがとうございました!!(汗)

それぞれ食べ比べながら、ホワイトボードに味・形・パッケージ・価格帯についての感想や意見を書き出していきます。

悩めるキウチ店長と杉原さん

しっとりとした生地で食べ応えがあるクッキーもいいけど、ちょうど良いサイズ感で満足度の高いタルトも美味しかった。
どちらも作りたい…だけど今回は1アイテムに絞らなければいけない。
いやはや、悩みに悩みました。

今回は自家需要商品でありながらも見た目の可愛らしさ・華やかさを重視したいという事から、悩み抜いたキウチ店長が選んだのは「タルト」でした。
満場一致。
これで行きましょう!

おみや店の開発商品が「米粉レモンタルト」に決定したところで、『もう少し苦味を抑えてほしい』や『さらにジューシーな食感に仕上げることは可能か』といった、より細かい要望を洗い出していきます。
島田さん、本当にいつもありがとうございます!(土下座)

次回は工房しま田さんの事務所で打ち合わせです!

商品開発の経験ゼロの店長たちが商品開発に挑む社内プロジェクトがまさかの発足!店長たちはどんな壁にぶつかり、どう乗り越え、どんな感動的なフィナーレを迎えるのでしょうか?結末の見えない手探りの日々を、仕掛け人であるイベント企画部長のミノシマが、これまた手探りでお伝えします!

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