日本百貨店
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ハタラクヒトビト

2019.11.28

「こうあるべき」から自由になって、私は横浜を好きになった。
ハタラクヒトビト1人目/筒井さん

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各場所に店舗ある日本百貨店。

お店ごとにその土地やお客様にあったお店作りをしているので、「え、ここ同じお店なの?」というくらい雰囲気も商品もバラバラなのですが、不思議と「日本百貨店らしさ」が伝わってくるんです。

それは、場所ごとに異なる個性を持ったスタッフたちが「好き!」な気持ちを原動力にお店づくりをしているから。

みんなどこか変わっていて、そこが一番の魅力である日本百貨店。きっとあなたと気の合う人もいるはず!

この連載は、そんなお店を形作る“ヒトビト”が、自分自身の「やってみよう精神!」をテーマに語っていく読みものです。

はじめに「好き!」を披露してくれるのは最年少店長、あかれんが店の筒井さん。
はたして、どんなエピソードが飛び出してくるのでしょうかーー。

日本百貨店あかれんが店長の筒井です。

私、所謂「就活」をしていません。日本百貨店で店長として働くことになったきっかけを辿ると、5年前、社長の鈴木のメッセージに共感してメールを送ったら1分で返事が返ってきて、そこからです。

なにも知らなかった日本の土地や人のこと

大学3年生で周りが就活を始めるころ、私は漠然と小売をやりたいと思っていて、働きたいと思えるお店をずっと探していました。

そんな中、「日本に住んでいるけど日本のこと全然知らないな。ちょっと行ってみる?」という感じで日本全国を回ってみることに決めて、近畿、中国、四国、九州地方を1日1県くらいで全部訪れ、その後は東北と北海道にも行きました。

旅中に立ち寄った、漆畑の漆の木

とはいえ思いつきで、なんの知識もないし、ただそこに行ってみて、ただ感じるというだけ。

でも、その土地その土地で人が生活していて、風土、土地ごとに根付いて生きているパワーをとても強く感じました。

屋久島の銭湯の駐車場では、東京から移住したというご家族に「東京から来たんだ、私も住んでたんだよね。」って声を掛けられておうちに泊めてもらうなんてことも。そのご夫婦は、旦那さんは鹿児島の病院に船で通勤しているお医者さん、奥さんは「屋久島には病院が全然ないの」という理由で島で助産師として働いていました。

その体験は、私にとってはとても大きくて。「したいからそうした」という実行力に驚いたし、自分のやりたいことって、やろうと思えばできるんだなって知ったんです。

旅行を通して「日本のものづくりを応援するお店に入ろう!」と思ったことが、日本百貨店に入社したきっかけです。

会社サイトの社長メッセージを読んで「いいな」と思ってメールをした直後、鈴木から「会いましょう!」と一行だけ返信が。そのスピード感に笑っちゃったのと同時に、もう「ここだ!」とビビッときました。

とにかく最初は飛び込んでみようと思って、アルバイトからスタート。すぐに社員になれなくても、大学卒業後もアルバイトを続けて社員になれたらいいなーと思っていたのですが、約半年間アルバイトで働いたあと、新卒社員として入社しました。

思い出と職人さんが再会する場所

2017年の夏、沖縄にある唯一の百貨店で催事をすることになり、私も最初の2日間だけ売り場に立たせてもらうことになりました。そしたら、売り場で涙ぐんでいる女性のお客さまがいらっしゃったんです。

お声がけしたら「私これみたことあるの。」とブリキのロボットのおもちゃを指差されました。

このブリキのおもちゃは鈴木が惚れ込んで、日本百貨店をつくるきっかけとなった原点なんです。職人さんは今はもう作るのを辞めてしまって、すごく貴重なものです。

「30年前くらいに息子のために買った記憶があるの。絶対これだと思う。また会えて嬉しい。」と、今度はお孫さんのためにいくつか買っていってくれました。

次の日、そのお客さまが30年前に買ったというロボットを持ってきてくれたんです!
「これこれ! あなたが今日も居てよかったわ。これなの!」って嬉しそうに。
箱についているマークも一緒で、パッケージのロボットのイラストとも全く一緒でした。「これですよ!同じ職人さんが作ったものです!」って 2人で感動。

たった2日しか店頭に立っていないのにこんなことが起こるなんて。沖縄に来た意味があったなって思っちゃうくらい素敵な出会いに、「ああ、こういうことだな」って思いました。

思い出に残る商品を売りたいし、思い出に残る接客をしたいし、記憶に残るといいなって。
「横浜」って聞いたときに「あの時、あかれんがにあんな人いたな」「ああいうお店あったな」「あそこであれ買ったな」っていうのを思い出してもらえたら嬉しいです。

横浜で生まれ育った私が知らなかった「横浜」のこと

でも、店長になったときはしばらく辛かったんです。お店をこういう風にしていきたいという軸があまり定まらなくて。うまくいかないなあって理想と現実とのギャップに苦しみました。

実はあかれんがという立地も最初はあまり好きじゃなかったんです。私は横浜で生まれ育ったんですが、赤レンガ倉庫周辺には予定がない限りあまり来ませんでした。とにかく土日は人が多くて!景色が綺麗なデートスポットという認識。

でもここで働きはじめて、「ここって観光地なんだ。観光地って色んな人が来るんだなあ」って初めてわかった。

赤レンガ倉庫は毎週末イベントがあって、その度にお客さまも変わります。一度しか会えないお客さまでも「あなたから買ってよかった」「すごく楽しいお買い物だった」って、笑顔で帰ってくれるとやっぱり最高に嬉しい。一期一会の出会いを大切にして、「また来たい」と思ってもらいたいです。

様々なお客さんと触れ合っていたら、いつの間にか「こうあるべきだ、こうあってはならない」なんて考えなくなって、横浜が大好きになりました。

今は、とにかく楽しいことをできるときにやろう!って、それだけで動いてます。

ワクワクが生まれる場所

いつかこのお店を振り返ったときに、あの時とても大変だったけど、楽しかったよね、と言えてるといいなと思います。

ワクワクする方向に常に向かっていく、ワクワクする世界に飛び込んでいくのはずっと続けていきたいです。そして、あかれんがを飛び越えて、日本百貨店を飛び越えて、「お客さんに伝えていく」っていうフィールドでワクワクを作っていけたらいいなと思っています。

でも、まずはなにより一緒に働いているスタッフやアルバイトのみんなとやっていきたいんです。

日本百貨店は都内に何店舗もあるけど、それぞれの場所でお店ごとに商品をピックアップしていて、「本当に同じお店なの?」っていうくらい雰囲気も扱ってる商品もバラバラなんです。

それがお店の個性だから、「日本百貨店」じゃなくて「日本百貨店あかれんが」であなたが働いている意味を見つけて、それを接客やお店作りに活かしてもらえたら一番いいなって。

店舗ではほぼ毎週末イベントをやっていますが、特に今後楽しみなのが神奈川の足柄にある瀬戸酒造さんという日本酒のメーカーさんとの取り組み。私が店長になって1から関係性を築いていくというのが初めてなんです。

店頭試飲会で大盛り上がりの望月副店長と瀬戸酒造店の奥津さんと私

店頭の試飲会はすでに大成功。作り手さんが熱い思いを持ってお客さまに語ってくださるので、お客さんも喜ぶし、いっぱい買ってくださってスタッフも嬉しいし、全部良い関係ができるんです。三方よし。

「みんなでここから育てていきましょう」と一生懸命やっています。

日本百貨店は「作り手」と「使い手」そして我々、「売り手」の出会いの場です。

スタッフ一人ひとりに個性があって、オススメを聞かれたら熱く語ってくれると思います。
新しい出会いを見つけに、ぜひ会いに来て話しかけてくださいね。

日本百貨店のスタッフ一人ひとりにフォーカスをあてたインタビューコンテンツ。働く理由や仕事のこと、日々の暮らしの中で大切にしていることなど。「好き!」を原動力に働く個性あふれるスタッフの想いをご紹介します。

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