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ヒャッカのある暮らし

2023.02.09

ときめく方へ、流れていく/しらいのりこさん

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ごはん同盟のしらいのりこさんが、日本百貨店でお買い物するとしたら?モノ選びのこだわりとおすすめのヒャッカについて聞かせてもらいました。

しらいのりこ

料理研究家。夫・ジュンイチさんと炊飯系フードユニット「ごはん同盟」としても活動中。著書『しらいのりこの絶品!ご飯のおとも101』ほか多数。炭水化物皆兄弟!

30代で上京、デザイナーから料理研究家へ

「モノ選びはときめき重視。いいモノは目にするだけで“はあ〜ん♡”ってときめきませんか?いつも家にイケメンがいるみたいな(笑)」

そう笑って話す「ごはん同盟」のしらいのりこさん。その名の通り、ごはんにまつわることならお任せあれ。“おかわりは世界を救う”という理念のもと、レシピ開発やワークショップなど活躍の幅を広げています。

しらいさんが料理研究家を目指したのは意外と30代から。仕出し屋を営む家で育ち、幼い頃から料理は超身近な存在。それゆえ苦労も目の当たりにしており「まずは別の道を」とWEBデザインの仕事を選びました。

「だって朝から晩まで休みなく働くのが当たり前で、私も子どもの頃からお手伝いをさせられてたし、職人気質で荒っぽいし…想像するだけで大変そうでしょう?(笑)」

人生でやってみたかった仕事はデザイン・家具作り・料理の3つ。木工の世界はむいてなかった。デザインは20代のとき10年間やりきった、じゃあ最後に残った料理をやってみよう、と33歳の春、新潟から上京。

昼間はレストラン、夜は調理専門学校に通いながら腕を磨く毎日。転機となったのは夫・ジュンイチさんとの「ごはん同盟」結成です。

「ジュンイチの実家の米をみんなで食べる『On the Rice』というフードイベントを始めたんです。『ごはんにタッチ&ゴー』とか言って(笑)」

「主催者名が必要で『ごはん同盟』ってユニット名をその場限りのつもりで適当に決めたんだけど、この名前でいくつか仕事受けてしまったら変えられなくなっちゃって。もっと洒落た名前にすればよかったと後悔してます(笑)」

こだわり⇔ときめきのバランス

しらいさんのモノ選びは、時を重ねてたどり着いた“こだわり”と、今の感覚を活かす“ときめき”のバランスがいい塩梅です。

こだわりは欲しいものがあったとき、ネックが品質ではなく値段だったら買う。生活者、そして料理研究家としてさまざまな生活道具を使う中で「長く使えるのは結局質のいいモノ。質のいいモノはそれなりの価格になる」という実感に基づいています。

「私、高いモノほど早く買った方が良いと思ってます。たとえば漆の器っていいモノは高いですよね。でも使うほどに艶が出るから、どんどん味わい深くなっていく。値段がネックで買うかどうか迷っているのであれば思いきって一日でも早く買って、気持ち良い日を増やしたい」

そして冒頭にあったように「やっぱりテンションが上がるかどうかは大事です。高揚感、ときめき、こんまりさん(片づけコンサルタント)みたいですね(笑)気分をあげてくれるモノと一緒にいると、生活そのものが楽しくなる」

そう言って隣の部屋から持ってきたのは岩手・遠野で出会ったカゴ。たしかにインテリアとして飾ってあったり、ちょっとした収納に使われていたり、至るところにかごがなじんでいます。

「かご大好きです。かごは人をときめかせる何かがありませんか?見つけたらすぐ買ってしまうので最近は自制しています(笑)日本のかごは編みが緻密ですし、食材をぽんと置いたり、おちょこをざっくり入れたり、なんでも使えるので重宝してます」

愛用できるバッグ、ついに見つけました

そういうモノを選び取そんなしらいさんが日本百貨店の店頭で「か、かわいい…!」と思わずときめいたのがTOHKOTOのバッグ。

革なのに手にしてみると驚くほど軽やかな佇まい。日常づかいできる上質感が魅力です。

「これ、最高です。実は打ち合わせに持って行けるバッグをずっと探していました。カチッとした場にリュックかついでいくのもなあ…なんて思ってて(笑)」

大人のバッグ選びって意外と難しい。適当に選びたくない、でもゆっくり比較する時間もない、結果なんとなく買ったモノを使い続けることも。

「真っ白ってハードルが高いけど、TOHKOTOのWASHABLE TOTEは中性洗剤で手洗いできるからガシガシ使えるし、服に合うし、手触りも良くて。あと…」

「このまま話してて大丈夫ですか?」しらいさんのおすすめが止まりません。

「A4資料がすっぽり入るので、持ち運びやすい。持ち手の長さにゆとりがあるから、肩まわりがもたつかないのも地味にうれしい。内ポケットも充実してて、モノが迷子にならない。超使い勝手良いです」

しらいさんのお家の近くにはいくつも運河が流れています。なんだかしらいさんも川のよう。ゆらゆら流されながら、どこかへたどり着いていく。

「そういえばさっき『神楽坂に天ぷらあげにきて』って依頼が来て。そんな仕事めったにないから驚いたけど、夜、ちょうど近くで宴会があったから受けました(笑)」

「私、基本的に流れに乗っかるようにしています。自分でやってみたいと思ったことがうまくいった試しがなくて、いつも思わぬ方に事態が進んでいく(笑)デザインをはじめたのも偶然で、ごはん同盟結成後の流れも人からいただいたもの。そんな人生も悪くないかな」

いつだって、ときめく方へ、流れていく。頭であれこれ考えすぎない。だって一つひとつときめく方を選んでいけば、きっと未来は明るいのだから。

今回のヒャッカ

WASHABLE TOTE -L- White(TOWARU SERIES)

気軽に洗える、ウォッシャブルレザーを使用したトートバッグ。パターンの作成から裁断、縫製まですべて自社で担当。細部にいたるまで職人のこだわりが光ります。日々の中にやさしく「上質感」を落とし込む、飾ることのないシンプルな佇まいが特徴です。

海老三昧

「初めて食べたときにあまりの美味しさに驚きました。ご飯にもパンにもパスタにも合います。私的ごはんのお供TOP3入り」岡山県日生産の干しエビと国内産のアミエビを使い、低温調理することでエビのうま味をいっぱいに引き出した、オイルタイプの海老の万能調味料です。噛めば噛むほどエビのうま味を感じられます。焼き飯にしたり、冷奴にのせてチョイ乗せ系調味料のように使っても美味しくなるのでおすすめです。

絹と炭のルームソックス ブラック

「あたたかくて、蒸れにくいので、ヘビロテしてます」特技術を使った絹と綿の二重構造に、遠赤外線効果のある静岡産セラミック炭を塗布し、肌へのやさしさとあたたかさを両立しました。締め付けすぎないふんわりとした使い心地で、足元をしっかり温めます。

文文

七緒写真と文

アイドルからライフスタイルまで幅広く撮影。飾らない一瞬を切り取り、写真と文を組み合わせた情緒ある表現に定評がある。著書3冊、代表作に女優・前田敦子を毎月撮り下ろす「前田敦子の“月月”」など。

暮らしを楽しむあの人が選ぶモノとは?日本百貨店でお買い物を自由に楽しみ、リアルな使い心地を語ってもらう「ヒャッカのある暮らし」。モノ選びを通して浮かび上がる人生観もお楽しみください。

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