日本百貨店
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ハタラクヒトビト

2022.05.20

お客様とワクワクを共有したい。
日本のものづくりに胸を打たれて
ハタラクヒトビト11人目/日本百貨店おみや店長 木内さん

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11人目の“ハタラクヒトビト”は、埼玉県大宮にある店舗・日本百貨店おみやで店長を務めている木内さんです。

日本百貨店へ入社したのは、2019年のこと。
販売経験はなく右も左もわからぬまま入社した彼ですが、しょくひんかんでの研修からはじまり、おみや店の立ち上げ、にほんばし總本店スタッフ、そして2022年の3月からは再びおみや店へ舞い戻り店長に就任するなど、濃密な時間を過ごしています。

それまで通信系会社の営業職、ゲストハウスのオーナー代行とユニークな経歴を歩んできた木内さんがなぜ、日本百貨店で働くことになったのでしょうか。

作り手の想いに触れた経験や、好きを共有する仕事のおもしろさなどお話を伺いました。

悩んでいた時に“ワクワク”をくれた、日本のものづくり

大学を卒業後は通信系の会社へ就職。営業として忙しく働く中で自分が本当にやりたいことはなんなのかをふと考え転職を決意したそう。

「地元茨城でゆっくり転職活動をしようと考えたのですが、どうにも交通の便が悪くて。どこか短期・住み込みで働きながら転職活動をできるところをと考えていた時に出会ったのが、ゲストハウスの仕事でした」

夏休み期間の繁忙期にオーナーに変わり、ゲストハウスのお客さんをもてなす。

ゲストの対応やゲストルームの準備、朝食提供、地元コミュニティへの参加、イベント企画など、とにかくあらゆる業務をこなしたんだとか。

「時間に余裕もできたので、この間に自分の方向性を決めようと思っていたんです。

ある時ふと、ゲストハウスの近くで線香を作っている工房があることを知って、興味が湧いて、職人さんたちに話を聞きに行きました。そこでは、昔ながらの製法で線香を作っているのですが、糊を一切使わず、材料は杉100%というこだわり。工房の外には水車が回っていて、水車が回る力を利用して杉葉を突き、それを練り上げて作るという話を聞いて、ものすごくワクワクしたんです」

思わず線香を手に取り購入してしまったという木内さん。

職人さんたちのこだわりと手仕事を目の当たりにしたことが、現在の仕事に通じる原体験になっているのだと語ります。

「お客さんに、どこかいいところないですか?と聞かれて、おすすめしたり、毎日のようにバーベキューをしたり、僕が企画して屋外で映画の鑑賞会を開催したりと、これまでにない出会いや興味に触れることができました。

自分の好きだなと思うものを人にすすめたり、共感しあったりするのっていいなと。それだけじゃなく、このワクワク感を誰かに伝える仕事をできたらいいなと思うようになりました」

この経験がきっかけになり、自身の軸を見つけた木内さん。そうして転職活動をする中で見つけたのが、日本百貨店だったのです。

興味の幅を狭めず、流れに身を任せるから見つかる“新しい興味”

入社当時、「雑貨好き」を公言していた木内さんですが、入社後に待っていたのは「お茶とお菓子」をコンセプトにしたおみや店立ち上げの話。

「あれ、僕雑貨が好きって言ったんだけどなぁ(笑)なんて思いながら、でも、お茶もお菓子も好きですから、楽しそうだなと思って、喜んでおみや店の立ち上げに参加しました」

携わることが決まってからは、自分でも勉強を開始。
お茶のこと、お菓子のことを調べ、試食をしながら徐々に作り手の特徴やこだわりが蓄積されていったそうです。

「雑貨でも、食品でも同じ。表層的なところではなくて、作り手の人のものづくりのストーリーがあるからおもしろさがあると思います。

僕としては、結果オーライ。興味がそれまでなかった食品を知ることで、自分の興味の幅や知識も増えたし、逆にいうと食品の店舗に配属されていなかったら出会えなかったことがたくさんあると思っています」

興味の幅を狭めない。
偶然の出会いを楽しみ、興味を深掘りすることで、知らなかった自分の新たな興味が芽生えると嬉しそうに語る木内さん。

興味の触手を伸ばし続けた結果、なんと最近、日本茶インストラクターの資格も取得したのだとか。できることも、やりたいこともますます広がっていっているようです。

「売る」よりも、「伝えたい」という想いを大切にしたい

取材中も物腰柔らかに、でも落ち着いた口調で話をする木内さん。
絶妙な間と優しい声が相手の懐にすっと入り、接客をしたお客様たちは「話をしたついでに買い物をしている」ように見えるのだと同僚も認めるコミュニケーション上手です。

自身でも日々の仕事の中で「会話」をとても大事にしているそうで。

「今、おみやで積極的に取り組んでいるのはお客様とのコミュニケーションです。
まずはレジでの会話から。もうすでに買うものが決まっているお客さんに対して「これ、美味しいですよ。僕も好きです」と声をかけたり、まずは会話を楽しむことからはじめましょうとスタッフの皆さんにも伝えています。

会話の中身は、売るためでなくても良いと思うんです。
例えば商品の背景にあるストーリーや、食品であれば自分が食べてみてどう感じたかを話せば良い。日本百貨店の商品って、パッと見て「これなんだろう?」と思う商品が多いですから、マニュアルはなく、食べ方や使い方、楽しみ方なんかをスタッフそれぞれの視点で伝えています。

機械的に業務をこなすのではなく、会話をすることや新しい発見を提供することで、サービスを充実させたいと思っています」

自分の感動や実体験を嘘なく語る。そこにお客さんが共感して、新たなコミュニケーションが生まれることが、お店のスタッフの自信、お店の雰囲気作りに繋がるという木内さん。

現在、おみや店では“会話のきっかけ”を創出すべく、作り手さん情報や商品知識のインプットを強化中。さらには、新たな取り組みも思案中だそうで。

「これからもっと、作り手さんとお客さんの交流シーンを増やしていきたいと思っています。例えば試食販売など。作り手さんに店頭に来ていただくことで、僕が思わず線香に感動してしまったように、お客様にもものづくりの熱意が伝わるといいなと思います」

最後に「日本百貨店で働くおもしろさは?」という質問を投げかけてみると…。

「日本百貨店に勤めて良かったと思う点は、自分が本当に良いと思ったものを自信を持って売れることです。

例えば以前にいたにほんばし總本店では、僕が大好きな洋服ブランド「yohaku」のアイテムを取り扱っていたので、お客様におすすめする時にはついつい熱が入りました。

仕事を通して好きな作り手さんとお会いできたり、ものづくりのお話を聞けたりする機会が増えたことも、僕にとってすごくうれしい出来事です。自分が好きなものを作っている人の話は、聞いているだけでワクワクします。

この感動を、お客様に届けたいですね」

日本百貨店に勤めて2年半の月日が経ちましたが、線香に出会った時の感動は、今もなお色褪せてはいないようです。

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