東京の伝統工芸品の魅力を広く伝えるため立ち上げられた「東京手仕事プロジェクト」。そこには、受け継いだ匠の技を活かし、スグレモノを生み出し続けるたくさんの作り手たちの姿があります。
「東京のスグレモノと作り手たち2025」では、東京手仕事プロジェクトで認定されたスグレモノとその作り手をご紹介します。
スグレモノ:CHOCIN GLASS
煌めきを纏う
提灯のような江戸切子

日本を代表する工芸品は、一見シンプルな佇まいの中に、歴史に育まれた膨大なノウハウと卓越した技術が凝縮されています。そんな奥ゆかしさの中にある技とこだわりを、日本の伝統的なモチーフである提灯に重ねました。繊細な横方向のカットのみを職人の技術と感性でひとつひとつ丁寧に施し、提灯に使用される和紙の質感を表現。これが江戸切子を再解釈した「江戸切子の新しい形」です 。
作り手:有限会社 鍋谷ガラス工芸社(東京都大田区)
古きを継承、新しきを創造。1949年(昭和24年)大田区に創業し、現在が3代目となる江戸切子の工房です。伝統を受け継ぎ、守り、時代に合わせて昇華させながら、人の心を動かすものづくりをしています。
スグレモノ:Busyo goma
玩具&インテリアとして
甲冑の技法を加えた、美しいコマ

厄や災いを払うお守りとされる五月人形と、まっすぐに芯が通って回り続けることから「物事が円滑に回る」の意味合いを持つコマをひとつにし、「健康で幸せに人生が回る」ための縁起物として製作しています。各武将の甲冑や名称をコマに反映、甲冑本体を構成する「こざね」「おどし」、色鮮やかな「生地」や「組ひも」を凝縮し、コマの装飾としてこだわって表現しました。
作り手:株式会社 大越忠製作所(埼玉県越谷市)
創業から五十余年、初代からの伝統を受け継ぎ永年にわたり甲冑づくりひとすじ。再現する甲冑は武具に留まることなく、金工、漆工、染織皮革などを駆使し、日本人の心を磨かれた技術で表現。総合工芸品として心を込めた手仕事で製作しています。
スグレモノ:Ajiro Rattan Shoulder Bag
籐のバッグを携えて
軽やかな日常を

光沢のある皮籐と、マットな背取皮籐を同色で組み合わせ、編み模様が美しく浮かび上がるデザインに仕立てました。独自の編み方である「半艶網代編(はんつやあじろあみ)」で製作したバッグの可愛らしく丸みのあるシルエット製作は容易ではなく、編み方を工夫し部位ごとに材料を使い分けるなど、巧みな職人技が隠れています。修理も可能なため、末永くご愛用いただけます。
作り手:有限会社 加瀨ラタン工芸(千葉県銚子市)
1955年(昭和30年)創業。籐の特性を活かした手仕事の製品で、一つ一つの風合いが微妙に異なるのも特徴です。温もりあふれる肌触りと自然な感触は、100%自然素材だからこそ。強度とデザインの調和を追求した職人技で製品を作り上げます。
日本百貨店にほんばし總本店では、他にも様々な商品を見ることができます。
職人による匠な技を間近で見ることが出来る実演イベントや実際に体験できるワークショップも定期的に開催しておりますので、お気軽にお立ち寄りくださいませ。

東京の「伝統工芸品」は、進取の精神に富む江戸職人の匠の技と心意気によって、磨かれ、洗練され、そして庶民に愛されて連綿と受け継がれてきました。「東京手仕事」は、そんな伝統の技に光を当て、匠の繊細な「手仕事」の魅力 を国内はもとより世界に発信していく取り組みです。






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