東京の伝統工芸品の魅力を広く伝えるため立ち上げられた「東京手仕事プロジェクト」。そこには、受け継いだ匠の技を活かし、スグレモノを生み出し続けるたくさんの作り手たちの姿があります。
「東京のスグレモノと作り手たち2023」では、東京手仕事プロジェクトで認定されたスグレモノとその作り手をご紹介します。
スグレモノ:Flower Board Game(フラワーボードゲーム)
「桜」と「葉」の造花を駒に見立てて遊ぶボードゲーム。春の満開の桜から初夏の葉桜がそよぐ風景まで、季節のうつろいを楽しめます。宿泊施設のエントランスや部屋に置くボードゲーム兼インテリア製品としてもおすすめです。
作り手:有限会社 岡半(埼玉県さいたま市)
雛人形や童人形など主役である人形に対して、橘や桜などの造花はあくまで脇役ですが、3代目・岡田雄二氏は造花に生命を吹き込み、造花が「人形の格を上げてくれる」と語ります。
スグレモノ:時甲[TOKIYOROI](トキヨロイ)
甲冑の威(おどし)を日常的に溶け込むインテリア時計とした『時甲・TOKIYOROI』。鎧兜は節句の時期だけに飾られることが多く、季節が終わると収納されてしまいますが、時計にすることで日常的に目に触れ、縁起物として生活に馴染んでいきます。
作り手:株式会社 甲人(東京都墨田区)
美術的で精緻な鎧兜の制作、販売を行っている他、鎧兜の威(おどし=組み紐)の技法と意匠を凝らした装飾品群などの制作にも取り組んでいます。
スグレモノ:型染彩々
型染は大正・昭和期に手彫りされた100種類以上から選び抜き、現代では幻の技法とされる毛引き染技法を組み合わせ奥行きを持たせています。どの型紙も古く痛みがありましたが、唯一無二の柄として蘇らせました。生地はヴィーガン素材である環境配慮型人工皮革を使用しています。
作り手:藤本染工芸(東京都八王子市)
小さな刷毛で色を差していく「手差し型染」という技法は、数ある型紙の中から2つ、3つを組み合わせていくことで新しい紋様が生み出され、孔雀の羽のような色の奥行きと煌めきがあります。
日本百貨店にほんばし總本店では、他にも様々な商品を見ることができます。
職人による匠な技を間近で見ることが出来る実演イベント等も定期的に開催しておりますので、お気軽にお立ち寄りくださいませ。
東京の「伝統工芸品」は、進取の精神に富む江戸職人の匠の技と心意気によって、磨かれ、洗練され、そして庶民に愛されて連綿と受け継がれてきました。「東京手仕事」は、そんな伝統の技に光を当て、匠の繊細な「手仕事」の魅力 を国内はもとより世界に発信していく取り組みです。