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日本百貨店の店長たちが商品開発にチャレンジしてみたらどうなるんだろうプロジェクト日記

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日本百貨店の店長たちの、店長たちによる、店舗オリジナルのPB開発プロジェクト。その名も『日本百貨店の店長たちが商品開発にチャレンジしてみたらどうなるんだろうプロジェクト』!作り手さんと二人三脚で、お客様が“真に求める”商品を開発しよう!手探りの中、奮闘する店長たちの日々をお伝えするため、私ミノシマが筆をとり、日記という形でしたためていきます。

7月29日『にほんばし試作第一弾、実食!』

「試作品が届きました!」

タキガワ店長から連絡があり、にほんばし店に到着。
早速、出雲SPICE.LAB.のお二人と試食をしながらのZOOMミーティングを開催します。

試作を作って下さったのは、前回ご紹介した「発酵菓子カヌカ」の鹿糠さん。
製造するにあたり「バーの形状にこだわるよりは、原価を抑えてお客様が購入しやすい価格で提供したい」という希望をお伝えしていました。

お、円形ですか。
どれどれ。

うーん。
なんというか…ちょっと苦いかも。
なんだろ、タキガワさん分かる?

タキガワ店長「もしかして、焦げてるんですかね?」

えー、さすがにそれはないでしょ。
山田さん分かります??

山田さん「焦げですね。事前に鹿糠さんから『ちょっと焼きすぎちゃいました』と連絡がありましたんで」

焦げかいっ!
それ最初に言ってよ!!笑

今回は試作第一弾という事で、シンプルに残渣とグラノーラをミックスしたものを作って頂きました。
いつもと工程が異なるので少し火が入り過ぎてしまったという事なのですが、全体的には香りも良くてとっても美味しいので、今後改良の余地があるとしてもかなり要望に近づけて頂いた印象です。

焦げはさて置き、ちょっとだけ硬いのと残渣の苦味が出ちゃっているようなので、その辺りを改善できたら良さそうです。
それから、もっと見た目と食感に遊び心が欲しいという意見もありました。

本日追加で生まれた課題は、原価とサイズ感。
良い素材を使っているので当然原価は高くなってしまうのですが、グラノーラというカテゴリーで考えると売価を上げるのにも限界があります。
また1枚で大きくずっしり満足感のあるものにするか、ミニサイズで枚数を増し個数を増やすか…。
原価を抑える方法と同時進行でサイズ感についても詰めていかなければいけません。

鹿糠さんにも相談して決めていきましょう!!

8月3日『島田さんに会いに行く』

キウチ店長と共に、東武東上線ふじみ野駅にやって参りました。

駅前のロータリーで杉原さんと合流して、本日向かった先はコチラ。

工房しま田さんの製造工場にやって参りました。

何度もオンラインで打ち合わせをしていましたが、私含め全員が島田さんとは初対面なので、まずは社会人のマナー『名刺交換』からスタートです。

宜しくお願い申し上げます。

前回のミーティングで開発商品がタルトに正式決定したおみや店。
お伝えした要望に合わせて、今回もサンプルを試作して下さいました。

候補から除外したクッキー(と、新商品のスコーン)も作って頂きましたので、早速試食をさせて頂きます。

まずはタルトから。
タルトの試作改良をお願いするにあたり「もっと果汁感を感じられるようにしたい」という要望を出していたのですが…果たしてどうでしょうか。

美味しいんだけど、なんだか食べづらそう。。
島田さん曰く、配合する果汁を増やすことによって外側のタルト生地が徐々に湿気て、ボロボロ崩れてしまうとのこと。

念の為、島田さんが保管していた初回試作品を確認してみましたが、コチラも時間の経過でタルト生地の崩れが見受けられました。

賞味期限を短くするか、今よりも果汁感を抑えていくか。
うむむ…タルトの方向で決めたもののタルトで『果汁たっぷり』を実現するのはなかなかハードルが高いようです。

うまくは行かないものですね。。

気を取り直して、候補からは外しましたがクッキーを頂いてみましょう。

ん?

あれ?
キウチ店長・杉原さん「なんだか、前回と印象が違いますね」

初回試作品

初回試作品はレモンが硬く苦味が効いていましたが、今回の試作では“果汁感”を表現するためにシロップ漬けの輪切りレモンを乗せて、中にはダイスカットされた果肉を練り込んでいるとの事。
これにより、果汁感がたっぷり感じられるジューシーなクッキーが完成しました。

これ、めちゃくちゃウマい!!

美味しすぎてはしゃぐ二人。

でも今回はタルトに決まったハズですが…

キウチ店長

『クッキーで』

はい、クッキーに変更になりました。

そう、これこそがどうプロの醍醐味!!
美味しいものをお客様にお届けするためなら、方針なんてドンドン変えるのです!

というわけで、開発商品が清々しいほど軽やかに変更となったおみや店。
次回は以下の要望を反映した試作品を作って頂きます。
・ダイスカットの果肉増量
・可能であれば生地に果汁追加
・レモンの輪切りの直径と同じ大きさにリサイズ

島田さん、本日はありがとうございましたー!!

商品開発の経験ゼロの店長たちが商品開発に挑む社内プロジェクトがまさかの発足!店長たちはどんな壁にぶつかり、どう乗り越え、どんな感動的なフィナーレを迎えるのでしょうか?結末の見えない手探りの日々を、仕掛け人であるイベント企画部長のミノシマが、これまた手探りでお伝えします!

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